TOEIC® Test のセンシティビティ・レビューと語彙レベル、ジャンル

 TOEICは「センシティビティ・レビュー」という行程を経て、特定の受験者に有利、または不利になったりしないように、それから、受験中に不快に思うようなこと、例えば、戦争、人種差別、死、事故、特定の病気、アルコール、性的なこと、倒産、リストラ、その他のネガティブなことなどがテストの題材や文章に含まれないように精査しています。

 こうした分野やジャンルに関連する単語は TOEIC の試験では使われないことになります。ですから、TOEIC 受験対策に特化した勉強、つまり TOEIC 対策用単語集や模擬問題の学習ばかりを続けていると、多くの重要な分野やジャンルに関連した語彙を積み残したまま終わってしまう可能性があるのです。

株式会社ナラボー・プレスでは、こんな本を出版しました。

本書の単語は、かなり上級レベル
 実社会では、上記のセンシティビティ・レビューに挙げた話題を避けて通ることはできません。逆に、むしろこうしたジャンルでの話題のほうが多く出てくることでしょう。事故の話、会社の不振、友人や知人の訃報なども、よく話題に上ります。ですから、そうした語彙は必ず必要です。

 本書は、TOEICR L&R Test の出題形式で学習を進めていく形ですが、TOEIC 受験対策用ではありません。もちろん、TOEIC 受験に必要な重要単語は網羅していますが、全体的な語彙レベルはかなり上級のものです。手応えを感じながら学習を進めましょう。

 例えば、こんな感じです。音声も聴いてみてください。

下の例文が収録されています。

文脈的意味で単語を覚えることの大切さ
 英語の単語には日本語と1対1の関係になる「辞書的な意味(lexical meaning)」を持つものと、文脈によって意味が限定される「文脈的意味(contextual meaning)」を持つものとがあります。TOEICで使われる単語は、そのほとんどが後者です。

 初期の英語学習者の多くは、1つの単語に1つの語義を知ると「この単語は覚えた」と思ってしまいがちです。これでは、文の中でその単語を見たとき、その意味だけで文全体の意味を理解しようとしてしまいます。「この単語がこういう意味だから、文はこんな意味になる」と考えるわけです。

 ですが、実はこれは逆で、「この文はこういう意味だから、この単語はこっちの意味だ」と考えることが大切です。つまり、文の中で使われる意味合いが決まるのです。これが「文脈的意味」です。広い意味で単語のイメージを理解し、そのイメージをそれぞれの状況で判断していくことが重要です。
 英単語の文脈的意味(つまり語感)を知っていると文の意味を大きく捉え、その中での単語の意味と役割をつかむことができるようになります。

 本書には、MP3音声が付いており、リスニング・セクションもリーディング・セクションも、すべての例文に音声がついています。

ナラボー・プレスブックスのサイトへもアクセスしてください。

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