アメリカ映画で使われた重要表現を学習しましょう。
今回の表現は、1992年のアメリカ映画 A League of Their Own『プリティ・リーグ』で使われた There’s no crying in baseball. です。
全米女子プロ野球リーグ (1943年に創設され54年まで存在した)を題材とした映画です。女性差別が激しかった時代に「Their Own(自分たちの)」目標を実現しようとする姿を描きます。
主題歌の『This Used To Be My Playground(マイ・プレイグラウンド)』をマドンナが担当し、選手のひとりとして出演もしています。
動画は、ここにあります。
https://learningenglish.voanews.com/a/5501370.html
字幕の表現を見ていきましょう。
Welcome to English @ the Movies – American Classics where we teach you American English heard at the movies.
「『映画の英語 ― アメリカの名作』にようこそ。ここでは、映画に使われたアメリカ英語について学習します」
“There’s no crying in baseball” is a line from the 1992 movie A League of Their Own.
「There’s no crying in baseball. は、1992年の『プリティ・リーグ』からのセリフです」
The story takes place in 1943 America when the first women’s sports league is formed.
「ストーリーは最初の女性スポーツのリーグが形成された1943年を題材としています」
take place と happen の違いに注意しましょう。混同して使う人もいますが、使い方が違います。take place は「予定していたことが起きる」ことに使います。いっぽう happen は「予期していなかったことが起きる」ことに使います。
ですから、事故や地震などに take place は使いません。
when は関係副詞です。
Tom Hanks plays Jimmy Dugan.
「トム・ハンクスはジミー・ドゥーガンの役を演じています」
He is responsible for directing the team in how to play.
「彼はチームがどのようにプレイするかを監督する責任があります」
be responsible for ~は「~に責任がある」というイディオムです。よく使います。
how to play の前に in があることに注目しましょう。direct という動詞は<SVOO>という「第4文型」という形をとらないからです。それで、in (~について)を必要とします。
Listen for the words, “There’s no crying in baseball.”
「There’s no crying in baseball. のセリフをしっかりと聴いてみましょう」
listen for ~は「耳を澄まして~を聴く」です。
We lost the lead because of you.
「君のせいで我々はリードをなくしたんだ」
because of ~は「~のせいで、~のために」というイディオム。
Now, you start using your head.
「ほら、頭を使いなさいよ」
「頭、脳」という意味で head (頭)を使う発想は同じですね。
Are you crying?
「泣いているのか?」
No.
「いいえ」
There’s no crying in baseball!
「野球くらいで泣くことはないだろ!」
It’s no use crying over spilt milk.(覆水盆に返らず)も覚えておきましょう。
There’s no crying in baseball means to control your emotion when reacting to a problem.
「There’s no crying in baseball は問題に対処するときは感情を抑えるべきだという意味です」
to control 以下は名詞的用法の不定詞で「~すること」という意味です。
when は接続詞ですが、このように現在分詞を続けて使うことがよくあります。<主語+be動詞>が省略されたと考えることができます。
Jimmy is telling Evelyn she is too sensitive about her poor performance and his criticism.
「ジミーはエベリンに、自分の下手さと彼の非難に繊細すぎるのだと言っています」
sensitive は「繊細な」、sensible は「分別のある、思慮深い」です。紛らわしい単語でよく出題されます。
poor は「まずい、下手な」です。
Actor Tom Hanks re-used the phrase in a real life Twitter post when announcing he and his wife had COVID-19.
「俳優のトム・ハンクスは実生活でも、彼と妻がコロナウイルス感染症になったと発表した際、ツイッターでこのフレーズを使って投稿しました」
re-use は「再利用する、再び使う」、in a real life は「実生活で」、post は「投稿する」です。
The phrase is similar to “stop feeling sorry for yourself.”
「このフレーズは、自分を可哀想に思うのはやめなさいという意味に似ています」
動画の下にセリフが表示されますので、音声と確認しながら学習しましょう。
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