アメリカ映画で使われた重要表現を学習しましょう。

今週の表現は、1952年の映画 Singin’ in the Rain『雨に唄えば』に使われた I’m singing in the rain. です。

 サイレント映画からトーキー映画に移行する時代を描いたコメディ・ミュージカルで、ハリウッドを代表する名作の1つです。
 特に、主役のジーン・ケリーが土砂降りの雨の中で、主題歌を歌いながらタップダンスを踊る場面は、映画史に残る名シーンとされています。

 動画は、ここにあります。
https://learningenglish.voanews.com/a/english-the-movies-singin-in-the-rain/5730286.html

字幕の表現を見ていきましょう。

Welcome to English @ the Movies – American Classics where we teach you American English heard at the movies.
「『映画の英語 ― アメリカの名作』にようこそ。ここでは、映画に使われたアメリカ英語について学習します」

The 1952 movie “Singin’ in the Rain” is set in Hollywood in the year 1927.
「1952年の映画『雨に唄えば』は、1927年のハリウッドが舞台になっています」

The movie-making industry is going through a difficult change from silent movies to “talkies” – movies with sound.

「サイレント映画から『トーキー』、音声を伴った映画への移行で、映画制作業界は苦境に立たされていました」
 industry は「業界」。映画制作関係者全体を指しています。
 go through a difficult change「むずかしい変化を経験する」
 go through は、むずかしいことを経験するときに使う表現です。

Don, a well-known silent movie actor, falls in love with Kathy, a lesser-known actress.
「有名なサイレント映画の俳優であるドンは、あまり知られていない女優のキャシーと恋に堕ちます」
well-known と lesser-known がペアになって使われています。
lesser は、little の比較級です。little の比較級には less もあります。lesser は less に -er が付いた形なので、less の比較級かと思ってしまいますが、little の比較級です。less が「量がより少ないこと」を表すのに使いますが、lesser は「質がより低いこと」を表す場合に使います。

Kathy’s singing voice wins her a part in a new “talkie” movie with Don.
「キャシーの歌声はドンとの新しい『トーキー』映画で、役を勝ち取ります」
<win+人+もの>という語順と使い方に注意しましょう。

Listen for the words, “I’m singin’ in the rain.”
「『雨に唄えば』という言葉を聴いてみましょう」
singin’ は singing の語尾が省略された形です。

I’m singin’ in the rain, just singin’ in the rain.
「僕は雨の中で歌っている、雨の中で歌っているだけだけど」

What a glorious feeling, I’m happy again.
「なんと愉快なきもちなんだ。僕はまた幸せだ」
glorious は「愉快な、元気な」という意味です。

I’m laughing at clouds, so dark up above.
「僕は雲を笑っているんだ、空の上で暗すぎるよ」
laugh at ~は「~を(ややバカにして)笑う」という意味合いです。ここでは、「自分は新しい恋が始まってこんなにも明るく楽しい気分なのに、雲は空の上であんなにも暗くてかわいそうだ」といったニュアンスでしょう。

The sun’s in my heart and I’m ready for love.
「僕の心には太陽が、そして新しい恋のときめきが」

What do you think “I’m singin’ in the rain” means? Is it,
「『雨の中で歌っている』はどういう意味だと思いますか。それは、」
What do you think +主語+述語? は、間接疑問文で、このように do you think に<疑問詞+主語+述語>が続くときは、疑問詞を文頭に出します。

(A) Nothing will stop this feeling of happiness
「(A) この幸福な気持ちは何も止められない」

or (B) I am happy because it is raining
「あるいは(B) 雨が降っているから、僕は幸せだ」

The answer in (A).
「答えは(A)です」

Don is singing a happy song about falling in love, even though it is raining.
「雨が降っているにもかかわらず、ドンは、恋の気持ちを表して歌を歌っています」
even though は「~にもかかわらず」という意味で、even は強意の副詞です。

And that’s English @ the Movies.
「映画で使われた表現でした」

 動画の下にセリフが表示されますので、一時停止しながら、音声とセリフを確認しましょう。

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