TOEIC の Part 7「1つの文書・複数の文書(読解問題)」の解き方

 「読解問題」の本文は、次のようなことに注意しながら読み進めていくのがよいかと思います。

1.まず方向性をつかむ。 

 まず、最初の2~3行だけはゆっくり確実に読み、文章の方向性をつかみます。文章を誤解しないためにも、これは大切なことです。
 ここで、文章全体ではどういう内容になり、どういう趣旨の文なのかを推測・判断するわけです。  この 「方向性をつかむ」 ということは、全体の内容を誤解なく読み進めていくために非常に重要なことなのです。
 よく「時間節約のために、質問文と選択肢を先に読み、該当部分を探す」 とうたっている対策本もあるようですが、実は、これは危険です。誤答を誘う、いわゆる「ひっかけ選択肢」によって、誤った先入観のまま文章を読んでしまいがちだからです。
 誤答の選択肢でできてしまった誤った先入観は、すぐには抜けないものです。こうした読み方では、問題文と選択肢のあいだを何度も行ったり来たりすることになり、大きな時間のロスを招くことにつながります。
 全体の流れをつかんでから質問文や選択肢を読んだほうが、はるかに時間のロスが少ないのです。

2.分からなくなったら、冒頭まで戻って読み直す。

 文章を読み進めていくうちに内容がよく分からなくなったら、文章の最初まで戻って読み直すのが懸命です。
 これは、遠回りのように思えますが、上の「方向性をつかむ」のと同じように、文章の流れを正しく理解するためには重要なことです。

 結果的に、時間の短縮になります。

3.質問文と選択肢を参考に、該当箇所を詳しく読む。

 全体を通して読み、問題文のだいたいの意味合いがつかめたら、質問文と選択肢を読んで、文章のどの箇所を問うているのかをいち早く判断します。

 ただし、上でも述べましたように、全体の内容があまり理解できないうちに質問文を先に読んで解こうとするのは危険です。巧みな誤答の選択肢に惑わされる危険性が高いと言えるでしょう。
 文章の流れがつかめれば、質問文と選択肢を読んですぐに該当箇所が判断でき、正解につなげていくことができます。

4.言い換え表現に注意しながら、選択肢を理解する。

 TOEIC の最大の特徴とも言えるのが、この「言い換え表現」です。この言い換え表現を理解して正解の選択肢を選ぶことが、特にこの 「読解問題」 では最重要課題の1つとも言えるでしょう。
 

言い換え表現とは?

 言い換え表現というのは、本文中で使われている表現や単語が、質問文や選択肢では別の語や表現に言い換えられることを言います。

 例えば簡単なものでは、本文に annually(毎年、1年に1度) が出てくると、

  How often is the meeting held?

 という質問が出され、選択肢には twice a year とか once a year などが並ぶことになります。そして、once a year が正解になるというわけです。

 複雑なものなどでは、文中に I wasn’t able to retrieve new messagesのような表現があったとすると、質問文や選択肢では、これを a computer problemのように表現したりします。

 この言い換え表現は、「読解問題」だけでなく、Part 3 の「会話問題」や Part 4「説明文問題」でも非常に頻繁に使われ、TOEICの出題形式の典型とも言えます。

 こうした言い換え表現の攻略が TOEIC攻略と言えるでしょう。

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