自己紹介のとき、「私は5年前からここで働いています」のつもりで次のように言ってしまうことがありますが、それは間違いです。
I have been working here since five years ago.
sinceは「~から[以来]ずっと」で、agoは「~前」だから、「5年前からずっと」は since five year ago で大丈夫では?と思ってしまいそうですね。
しかし、文法書などでも「since と ago を同時に使うのは間違いで、代わりに for five years やsince 2016 を使いましょう」のように説明されています。
ですが、なぜ間違いなのかという説明はされないままです。
それでは、「since と ago を同じ文で使うのはいつでも間違い」でしょうか。次の文を見てください。
I have been working here sinceI joined this company five years ago.
「5年前にこの会社に入社して以来、ずっとここで働いています」
なんと、同じ文の中に since と ago が使われていますね。ですが、これは正しい文です。
どうしてでしょうか。
なぜ since five years ago は間違いなのに、since I joined this company five years ago は正しい文のでしょうか。
それは、since に前置詞の用法と接続詞の用法があることがポイントです。
since ten years ago の場合は、あとに語句が続いていますから、ここでの sinceは前置詞です。そして、since I joined this company five years ago のときの sinceは接続詞です。主語が I で、joined が動詞ですね。<主語+述語>で節の形になっています。
前置詞というのは「名詞(句)の前に置く語」のことですから、あとには名詞(句)が続きます。もちろん、from here とか until recently、since then などのように、前置詞の目的語として副詞が続くことはあります。しかし、多くは「前置詞+1語の副詞」で、慣用句として使われているようです。
この five years ago のように「副詞句」が前置詞の目的語になることは、あまり例を見ません。
five years ago は「副詞句」なので、前置詞の目的語としては、まだ認められていないのでしょう。
副詞句を前置詞のあとに続けることはできませんので、間違いなのです。
一方、sinceI joined this company five years agoのときの since は接続詞ですから、あとに節が続きます。
節は「文」のようなものですから、その中で ago を使うことができるというわけです。
コメント
until. . .years ago ”Until five years ago,
「5年前までの話ですね」 – O Henry『二十年後』- weblio. 前置詞+副詞句 という形はありますね。
そうでしたか。失礼しました。ありがとうございます。
週末は、このメールを見ないため、気づきませんでした。失礼しました。
長い承認待ちですね😖
ありがとうございました。ご確認いただき安心いたしました。
このたびはコメントありがとうございました。
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