電車のドアの上にある液晶表示で、Arriving at (駅名)やNow stopping at (駅名)という掲示を見たことがある人も多いことでしょう。
この写真の 「Arriving at …」は、電車が駅に近づいてきているときに表示されます。これは正しい使い方です。
問題は、次の「Now stopping at …」のほうです。
東京の京王線では、これが、駅に電車が停車しているときに表示されます。そして、日本語で「○○駅に停車中」と表示されます。ですから、stoppingを「駅に停車中」という意味で使っていることが明らかです。しかし、これは間違った使い方です。
動作動詞と状態動詞
動詞には動きを表す「動作動詞」と状態や状況を表す「状態動詞」があります。
また、動作動詞の中には、finishとか die、stop、arrive のように瞬間的な動作を表すものもあります。こうした動詞は、その動作が終わると、もうその動作ではありません。
そして、こうした動詞を進行形にすると、限りなくその動作に近づいていることを表します。例えば、I’m finishing the work.と言うと、「仕事は終わりに近づいているが、まだ終わっていない」ことを表します。He is dying. は「まだ死んでいない」状況ですし、The plane is landing.は、まだ着陸していません。
stop も同じです。The train is stopping. は「停まろうとしている」状況です。まだ停まっていません。ですから、駅で停車している状態の列車に The train is stopping at the station.とは言えないのです。ふつうは、The train is standing at the station. のように、stand という動詞を使います。下の写真を見てください。
状態動詞の進行形
また、live、love、like、know、understandなどを「状態動詞」と言います。そして、「状態動詞は進行形にできない」と習いますね。
I’m loving you. とか I’m knowing him. などは間違いだとされます。ですが、状況によっては、こうした動詞を進行形にすることもあります。
例えば、I’m temporarily living with my brother.(一時的に兄と同居中)とか、I’m gradually understandingmy job.(自分の仕事のことがだんだん分かってきた)などは、進行形で表すことがあります。
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