赤井田拓弥がカリフォルニア州 Palm Desert にある College of the Desert に留学していたときに起きた、さまざまな出来事をエッセイ風に書いています。
William Major Buck とルームシェアを始めるとき、32歳で独身ということから、彼がゲイでパートナーを探しているのではないか、などと良からぬ疑いをかけたりしてしまったが、それが杞憂であったことは、住み始めてすぐに判明した。
いっしょに住み始めて2週間ほどしたころ、「今度の週末は時間があるか?」と訊かれた。「ある」と答えると、アナハイムに住む彼のガールフレンドがアパートを引っ越すからその手伝いに行くが、君もいっしょに行ってくれないかという依頼だった。
フリーウェイを走るのは気持ちいい。これより前に、日本人の友人たちと一度ディズニーランドに遊びには行ったことがあったが、またロサンゼルスに行けるとあって、二つ返事で引き受けた。
アナハイムはロサンゼルスの近くの市で、ディズニーランドがある町である。大リーグ野球の放送が日本でも始まったあとは、ロサンゼルス・エンジェルスの本拠地で、エンジェル・スタジアムがあることでも知られるようになった。
William Major Buck のことは、「ビル」と呼んでいたので、これからビルと書く。William は Bill と略されて呼ばれる。
アナハイムにはビルの車で行った。もちろん、私は助手席で。
ビルのガールフレンドのアパートに着いたのは、金曜日の夕方だった。私は学校があったので、それが終わってから出発した。3時過ぎに Indio を出て、アナハイムに着いたのは、7時頃だったろうか。
その日は大した引っ越し作業はなく、彼女のアパートで夕食を作り、3人で食べた。
彼女のアパートは、いわゆる 1LDK で、部屋は1つだけで、ビルと彼女がその部屋で寝て、私はリビングルームにマットレスを敷き、そこで寝た。
その後、隣の部屋で始まった出来事とその声には悩まされてしまったが。
翌日、土曜日、3人で新しいアパートへの引っ越し作業をした。
アメリカのアパートの場合、家具は備え付けが多く、それは残して行くため、実際に持ち出す荷物はそんなにないのである。なので、引っ越し作業もたやすく終わってしまった。
その翌日の日曜日には、私がすでにディズニーランドには行ったことがあるため、アナハイムから少しロサンゼルスのほうに行ったブエナパークという町にある「ナッツベリーファーム」というアミューズメントパークに行った。
そこで遊んで、夜になってから砂漠の Indio に帰ってきたのであった。
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